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自分のIQは低くないと思った方々が小泉自民党に投票

2005年9月25日

宇佐美 保

 訳の分からない『郵政民営化案』が参議院で否決された際は、小泉首相が衆議院を解散し総選挙に打って出たら自民党は惨敗すると多くの方は思ったことでしょう。

(私も、そう思いました。)

自民党を追い出された亀井静香氏もそう思い、解散は無いと読んでいたのでしょう。

それに、あの森前首相ですら、選挙したら負けると睨み、首相官邸の小泉氏に直談判に赴き、聞き入れられずにテレビカメラの前で缶ビールの缶を握りつぶした筈です。

 

 このあたりの経緯を次のホームページから抜粋させて頂きます。

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2005/08/07/01.html

 

森氏は再三にわたって、総選挙になれば自民党は厳しい戦いを強いられると指摘。「(敗れて)みんなが路頭に迷うことがあったら、どう責任を取るのか」と強い口調で説得した。

 

 しかし、小泉首相は耳を貸さない。「おれの信念だ。おれは殺されてもいい。それぐらいの気持ちでやっている」2人は1時間余り議論をかわし、用意された缶ビール10本を飲み干したが、会談は決裂。森氏は会談後、記者団に対して「はっきり言っておれもさじを投げた。こうなると変人以上だ」と怒りをぶちまげた。

 

この小泉氏の“おれの信念だ。おれは殺されてもいい”発言がマスコミから流されるや、小泉内閣支持率がうなぎ上りに上昇しました。

この支持率上昇の国民の気持ちを端的に表出しているのが、先の拙文《ミーハー族の郵政民営化論》にも引用させて頂きましたが、林真理子氏の次のような記述です。

 

 自分の思うことは命がけでやる。

文句あっか、というあの強気は、小泉さんでなくては出来なかったろう

┈┈┈┈

これだけ全身全霊を込め、何かに向かっていく男の人を久しぶりに見た。今の若い人にとっても新鮮だったに違いない。芸能人のヤラセなんかと違う。本当に人が怒っている凄さに、多くの人は驚きと畏れを抱いたのではなかろうか。

 

 でも、この小泉氏の一言だけが小泉旋風の原因ではありません。

他には、マスコミのおべんちゃらが横溢していました。

本来なら、こんな小泉旋風の異常発生を読めなかった森前首相は、とんでもない恥をかいたことになるのですが、提灯持ちのジャーナリスト田原総一朗氏は、小泉人気が沸騰するや否や、彼の番組(?)であるテレビ朝日のサンデープロジェクトに、早速、森前首相を招き、又、週刊朝日のコラム「田原総一朗のギロン堂」では、(通常は1ページなのに3ページに増やし)森氏に

“缶ビール握りつぶし事件は、「どんなことがあっても小泉さんは解散するよ」との
郵政民営化反対派へ警鐘であって、前もって小泉氏と打ち合わせ済みの演技”

とまで発言させています。

 

 その上、田原氏は、テレビ朝日の番組で、民主党の岡田代表に

“年金一本化といっても、厚生年金の人は半分しか負担していなくて不公平ではないか!?”

と詰め寄りながら、
岡田氏が

“厚生年金のサラリーマン負担が半額と言っても、
その分は会社が払っているのだから、
実質的には、本来貰うべき賃金の中から支払われているのと同じだ”

旨を答え、尚説明しようとすると、

“あんたの言っている事は難しくて判らない!”

と難癖をつけて、岡田発言を強引に中断させてしまいました。

(田原氏は、なんと傲慢な「小泉首相の呆れた提灯持ち」に成り下がってしまったのでしょうか?)

 

 更には、今回の選挙前、テレビ朝日の番組『報道ステーション』に於いて、郵政民営化を反対して除名された小林興起氏が、

“郵政民営化は、「米国政府要望書」(下記参照)のもとに行われるのである事、
そして、民営化された郵貯が長銀同様に米国資本になっとられる危険性を、
何故マスコミは、国民にアッピールしないのか!

”旨の発言をするや、
司会の古舘一郎氏はまるで田原
2世の如く、

“我々は、色々検討した結果、そんな事態にならないと判断して報道しないのだ!”

と怒鳴りました。

 

 若し、テレビ朝日内部で検討した結果「民営化された郵貯簡保が、米国資本に乗っ取られる危険はない」との結論が出たのなら、その検討経由を視聴者に報道するのが親切ではありませんか!?

 

在日米国大使館のホームページに記述されている「米国の要望書」は先の拙文《ミーハー族の郵政民営化論》にも掲げましたがその一部を以下に掲げます)

http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-j20041020-50.html

 

日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書

2004年10月14日

 ┈┈┈┈本年の要望書において米国は、日本郵政公社の民営化計画が進んでいることを受け、勢いを増している日本における民営化の動きに特段の関心を寄せた。これに関して、日本経済に最大限の経済効果をもたらすためには、日本郵政公社の民営化は意欲的且つ市場原理に基づくべきだという原則が米国の提言の柱となっている


┈┈┈┈

 

 このような要望書を出されているのなら、少なくもマスコミは

「内政干渉だ!」

と報道すべきではありませんか!?

 

 更に、恐るべき事は、今回惜しくも落選した中村てつじ氏(前民主党衆議院議員)のホームページを訪ねますと次のような記述を目にします。

http://www.tetsu-chan.com/)

 

昨日(6月23日())の衆議院郵政民営化特別委員会は、┈┈┈┈竹中大臣の失言に対する謝罪を求め、また、スリード社が企画した

「IQが低い層をターゲットにするラーニングプロモーション」

に対する抗議を申し上げ、竹中大臣を質しました。

 

 このスリード社が企画した「IQが低い層をターゲットにするラーニングプロモーション」

http://www.tetsu-chan.com/05-0622yuusei_rijikai2.pdf

には、次のように書かれています。


民営化を含む、構造改革に対しての意識/経済に関してのリテラシー度でターゲットをポジショニングすると、下図のようになる。(以下、図から、言葉だけを書き写しました)

A層:エコノミストをはじめとして、基本的に民営化の必要性は感じてはいるが、これまで、特に道路公団民営化の結末からの類推上、結果について悲観的な観測を持っており、それが、現状の批判的立場を形成している。

 

財界勝ち組企業、大学教授、マスメディア(TV)、都市部ホワイトカラー

これまで(道路等)の結果からNegative

B層:最も重要な点は、郵政の現状サービスへの満足度が極めて高いこと

道路問題等とはその数字は比較にならず、より深いレベルでの合意形成が不可欠

 

小泉内閣支持基盤

主婦層&子供を中心、シルバー層

 

具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、内閣閣僚を支持する層

IQ(EQ,ITQ)Low

 

B層にフォーカスした、徹底的なラーニングプロモーションが必要と考える


 そして、竹中国務大臣は次のような答弁で、矛先をかわしています。

 

御指摘の資料は会社がつくった資料と思われますが、この資料について私が説明を受けたこともございません。IQ等々について話をしたこともございません。

 

 如何に竹中氏が矛先をかわそうと、この「ラーニングプロモーション」なるものは、実に的確に的を得ています。

 

 そして、このプロモーション通りに、「B層」の支持を得て小泉氏は選挙で圧勝しました。

 

 何故、この「B層具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、内閣閣僚を支持する層:IQが低い」と多くの国民をバカにした件を、マスコミは追求しなかったのでしょうか?

 

 しかしどんなにこの件を暴こうが、多くの人達は、

“自分だけは「B層」ではない!”

と思って、こんなプランが裏で進行してようと、気にも留めないのかもしれません。

先の拙文《ミーハー族の郵政民営化論》に掲げました林真理子(作家)のように!

 

 その一部を再掲いたします。

 

週刊文春(2005.9.1号)の林真理子氏の記述を次に抜粋します。

 

小泉さんがまたまたやってくれた。

 あの記者会見を見て、私も拍手喝采をしたひとりだ。

 「こうこなくっちゃ! やっぱり小泉さんだワ」

 最近、頑迷な権力者というイメージが強くなり、少々がっかりしていたのであるが、あの記者会見は昔の「変人」と呼ばれていた小泉さんである。

 自分の思うことは命がけでやる。

文句あっか、というあの強気は、小泉さんでなくては出来なかったろう

┈┈┈┈

これだけ全身全霊を込め、何かに向かっていく男の人を久しぶりに見た。今の若い人にとっても新鮮だったに違いない。芸能人のヤラセなんかと違う。本当に人が怒っている凄さに、多くの人は驚きと畏れを抱いたのではなかろうか。┈┈┈┈

 

 更には、次の点も再掲します。

 

そして、又、林氏は、選民意識(“自分だけは低IQではない”との意識)が首をもたげ次のように記述しています。

 

 最初記者会見を見た時、私は「週刊文春」の次の原稿は小泉さんのことを書こうと心に決めた。そして最後はこんな風に締めくくろうと思った。

しかしこんなことをして世間が許すわけがない。おそらく自民党は大敗し、小泉さんはドン・キホーテと呼ばれることであろう。が、それでもいいじゃないか。小泉さんは日本に初めて現れた、全く新しい政治家として名を残すことだろう。それだけでもいいじゃないか。よし、今度の選挙は、何年ぶりかで、大きく『自民党』と書いてやろうではないか」

 しかし世論調査によると、内閣支持率はぐんぐん上がっているそうである。どうやらあの記者会見に、大多数がまいってしまったようなのだ。みんなが私と同じことを考えていたとしたら、ちょっとイヤだけど仕方ないな

 

 林氏には失礼とは存じますが、私には、“林真理子氏は「B層」の典型的人物”と思えてなりません。

しかし、ご自分は「B層」ではないと信じておられるようです。

 

 従って、林氏発言を、週刊金曜日(2005.9.9号)大藤理子氏は、次のように紹介しています。

 

作家の林真理子氏は「いくら高尚であっても、誰も投票に行かないような政治より、衆愚政治といわれ、くだらない要素がいっぱいでも、みんなが関心をもつ政治の方がいい」(『朝日新聞』 八月三〇日付夕刊)と話していたが、そうだろうか。この論理を推し進めていくと、良い広告代理店がついた方が勝ち、ということになりはしないか。それでいいのか。

 小泉首相が送り込んだ有名人の「刺客」には、ケータイのカメラで写真を撮ろうとする「有権者」が群がっている。これが、林氏言うところの「みんなが関心をもつ政治」の一場面だろう。┈┈┈┈

 

 林氏が“衆愚政治”と言われるのなら、今回の小泉自民党員は“多くの愚民(低IQ者たち)が選出した議員”ということになり、林氏はその愚民の外に居る、と言うことになります。

 

 その林氏が指摘する愚民(ケータイのカメラで写真を撮ろうとする有権者)は、特に小泉首相の街頭への登場で熱狂していました。

しかし、この有権者の誰もが林氏同様に、“自分だけはIQは低くない!”と思い込んでいる筈です。

 

 更に、大藤氏の“良い広告代理店がついた方が勝ち”との指摘通りに民主党を担当した外資系PR会社は、

小泉氏の名演技に酔っている「B層」の方々に向けて
「日本をあきらめない」とのキャッチ・フレーズをぶつけ、
竹中陣営が“
具体的なことはわからない”と決めつけている「B層」の方々に向けて、
マニフェストをぶつけ民主党を壊滅的な敗北へ導きました。

 

 なにしろ、今回新たに当選した自民党議員(いわゆる小泉チルドレン)は、

“郵政民営化案は、はっきり理解していないので、これから勉強します”

と語っている有様なのですから、「B層」にターゲットを絞った自民党の広告代理店の圧勝に終わったのも当然の帰結でした。

 

 元衆議院議員で官房長官・副総理などを歴任された後藤田正晴氏が91歳で亡くなられて、TBSの番組「news23」では、筑紫氏との過去のインタビューを抜粋して放映していました。

後藤田氏は、最近の日本に次のような警告をされておられました。

 

 情緒的な反応ばかり

“一寸待て”と立ち止まり考える事が必要

付和雷同が一番いけない

 

 実に「言いえて妙」と感じ入りました。

(勿論、このような発言箇所をTBSが作為的に抽出している?としましても)

 

 そして、この貴重な後藤田氏の警告に耳を傾け、小泉氏のおれの信念だ。殺されてもいい”との名台詞に情緒的に反応せず、一寸考えてみては如何なものでしょうか?

 

このような台詞は、芝居なら、又、舞台なら結構ですが、国の首相が吐く台詞では困るのです。

 なのに、マスコミはじめ日本中でこの小泉首相の名台詞に酔ってしまったのです。

困ったことではありませんか?!

 

 小泉首相は、日本国の治安を預かるの最高責任者なのです。

その彼が、

殺されてもいい”との『テロ容認的』発言を断じてすべきではないのです!

若し、“殺される”ような危険性を小泉氏が感じたら、その危険性を、その風潮を真っ先に取り除くのが首相としての役目ではありませんか!?

 

 逆に、殺される危険性も無いのに、“殺されてもいい” の台詞を一国の首相が吐くのは不謹慎です。

 

 小泉氏は、「小泉劇場」にて、その風貌から「ライオン」とあだ名され凶弾に倒れた戦前の首相浜口雄幸氏を演じているように私は感じます。

 

小泉氏は、「小泉内閣メールマガジン」なるものを発行し、そこで[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]を毎号掲載しています。

勿論、この「らいおん」の文言は、浜口雄幸氏を小泉氏が、日頃意識し演じてもいる為に使われているのでしょう。

そして、小泉氏の髪型も「ライオンのタテガミ」のように整えておられます。

 

 朝日ニュースターの番組「パックインジャーナル」で、司会の愛川欽也氏は、“役者である私から見ると、小泉氏は実に立派な役者である”との言葉を何度も発しておられます。

そして、そのご立派な役者さんが、実に見事に「浜口雄幸」を演じておられるのです。

 

 此処で、東京新聞(2005.08.31)から引用させて頂きます。

 

浜口といえば、不況にあえぐ日本経済を立て直すため、緊縮財政と金本位制への復帰に取り組んだ。凶弾に倒れた後も「男子の本懐だ」と主張を曲げず、風ぼうから「ライオン宰相」と呼ばれた。小泉純一郎首相は、この浜口に自らをよく重ね合わせる。┈┈┈┈

 衆院解散前夜には、思いとどまるよう説得する森喜朗前首相に「おれの信念だ。殺されてもいい」と言い放った。織田信長より、浜口を意識した言葉に聞こえた。

┈┈┈┈ 

 

更には、次のホームページからも引用させて頂きます。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog237.html)

 

  浜口はその容貌からしてライオンというあだ名のある土佐出身の剛直な男であった。┈┈┈┈

 第一次大戦のバブル崩壊に伴う戦後恐慌に、大正12(1923)年の関東大震災が追い打ちをかけ、さらに昭和2(1927)年の金融恐慌と混乱の続く中で、緊縮財政と軍縮外交を両輪として「経済と国家財政の建て直し」をしようというのが、浜口の自らに課した使命だった。井上に蔵相就任を依頼した時に、浜口はこう言った。

   

もっとも、この仕事は命がけだ。すでに、自分は一身を国に捧げる覚悟を定めた。きみも、君国のため、覚悟を同じくしてくれないか。

       

「命がけ」という浜口の言葉は後に現実となった。二人とも志半ばで凶弾に倒れることになる。

 

 斯くも素晴らしい「浜口雄幸」役なら、小泉純一郎氏のみならず、誰もが演じたくなるのは当然です。

 

 そして、この小泉氏の名演技に酔った後、林氏は『週刊文春(2005.9.29)』で、次のように書いています。

 

 投票した人々自身が、「これって勝ち過ぎ。まずいんじゃない」と言い始めている。
私もそう思う。こんなに面白くっていいんだろうか。
選挙は面白かったが、
終ってみれば頼りなく、つまんないシロウトさんたちが国会に入っていく。

 

 林氏よ!こんな呑気な事を書いていてよいのですか?

貴方は、「いくら高尚であっても、誰も投票に行かないような政治より、衆愚政治といわれ、くだらない要素がいっぱいでも、みんなが関心をもつ政治の方がいい」と選挙前に語っていたではありませんか!?

無責任すぎはしませんか?!

 

 その無責任の付けは直ぐ回って来ます。

小泉氏は“郵政民営化に賛成か反対かを問う”との2者択一の選挙に勝や否や、選挙中おくびにも出さなかった増税を打ち出してきました。

 

「しんぶん赤旗(2005925日)」には次の記事が載っています。

 

 七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に先立ち二十三日午前、ワシントンでスノー米財務長官と会談した谷垣禎一財務相は、日本の定率減税廃止や消費税見直しを表明しました。

 谷垣財務相は会談で、「財政健全化」を中心とした「構造改革」推進を表明。来年度税制「改正」では定率減税廃止がテーマになること、二〇〇七年度では「消費税を含めた税体系を見直す」考えを米側に伝えました。

 定率減税廃止、消費税見直しはともに増税を意味します。

 日米財務相会談は先の衆院選後、初めて。米側は衆院選での自民党勝利を祝福し、「改革」に期待しました。

 

 そして、

“私の生きている間は、改憲してもらいたくない”

と語っていた護憲派の後藤田氏亡くなった今、

米国が「改革」以上に期待する「改憲」へと雪崩れ込んで行くのです。

(公明党に譲歩を重ね、先ずは、“憲法改正の手続きでは、国会での発議要件を、現行の衆参各議院の総議員の「3分の2以上」から「過半数」にハードルを下げることに全力を傾けるのでしょう。”)

 

 私達は、 “平和憲法を破棄して、軍隊を持とう!” と、いつから思い込み始めてしまったのでしょうか?!

 

元自民党幹事長 野中広務氏は、

戦争には大義などないんだ

と、次のように語っておられます。

http://www.tokyo-np.co.jp/shouwa0/index.html)

 

 「私は普通の国の軍隊を持つなどという考えには徹底して反対です。軍隊というものが、どれだけ悲惨な歴史を繰り返してきたことか。大勢の死んだ人々が残してくれたものが今の平和です。それに報い、アジア諸国と仲良くすること。それが最も大事なことです

 

 しかし、朝日新聞(20050925)には、次の記事が載ってしまいます。

 

 自民党の山崎拓前副総裁は25日午前のフジテレビ番組で、小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題について、「年内に靖国神社参拝を実行されるだろう。政治信条は変えないと思う」との見方を明らかにした。

 

 私には、小泉氏の「政治信条」がどういうものかさっぱり分かりません。

選挙前、靖国神社参拝するか否かを問われると、小泉氏は必ず“適切に判断する”と答えていました。

小泉氏の言う“適切”とはどういう意味ですか?

ご自分が“適切”と思う事が“適切”だとしたら、議会などいりません!

小泉独裁者一人で十分となってしまうのです。

(多分、もう小泉氏は独裁者なのでしょう!)

 

 小泉氏は、勤務もしていなかった会社から厚生年金を払って貰っていた事実を突きつけられるや、

“人生色々、会社も色々”

と白々しい答弁をされていました。

(人生も、会社も色々と言いつつ、答弁だけが白々しいのも不思議ですが?)

だとしたら、(野中広務氏の意を汲んで)小泉氏の政治信条が

“人生色々、国も色々、他国が軍隊を持とうが、我が国は軍隊は持たない!”

と変化することを願わずにはいられません。

発想の柔軟性に欠ける小泉氏には無理な注文なのでしょうか?

 

 それなら、早急に私達は、「小泉劇場」で浮かれていることを止め、「小泉劇場」を後にしなければならないのです。

 私の人生体験から言える事は“自分が適切に判断する”と思い上がった方で尊敬でき方はいませんでした。

 

やはり、私は、己が愚かであることを自覚して、愚かゆえに失敗を繰り返し、それでも反省し、一歩一歩進歩してゆく事が肝要と思い、それを実践できる人間になりたいと常々努力しているのです。

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